政治とアートⅡ「 これからの安全〜労働、検閲、自由〜」


元TAV Galleryの西田篤史さんの協力で、pundit’ reception Vol.1として、hanapusaTV presents「政治とアートⅡ」を開催します。hanapusaTVは収録をお届けしてきましたが、今回はイベントして現場で体感して頂くことができます。テーマは「これからの安全〜労働、検閲、自由〜」。スペシャルゲストに公-差-展を運営する太田エマさんをお迎えして、レギュラーメンバーのアーティスト奥平聡さんと、選挙ウォッチャーの宮原ジェフリー一郎さんとともに「アートと安全」について議論します。

artpolitics


【日時】10月24日(月)19:00〜21:00
【料金】1,000円(+1ドリンク500円)
【予約】http://pundit.jp/events/2395/
※予約のない場合、立ち見になることがあります。ご了承下さいませ。
【場所】高円寺pundit’(東京都杉並区高円寺北3丁目8-12 フデノビル2階)


【企画趣旨】
 アメリカ大統領選挙が直前に迫ってきた。日本でも近く衆議院解散が確実視されており、選挙間近である。昨今の政治的関心の高まりは、政治が混乱状況にあることの証明でもある。そんな中、日本のアート業界でも政治的な問題が取りあげられることが多くなった。会田家檄文撤去騒動や『キセイノセイキ』展などが記憶に新しい。
 このような状況をうけて、hanapusaTVで人気の動画「政治とアート」の第二弾を開催することにした。今回のテーマは「これからの安全」である。たとえば、安全保障問題は文字通り軍事的な「安全」の問題であり、猥褻は性の撹乱から身を守るための「安全」であり、社会保障費は自らの命を守るための「安全」である。そして、一方に自らの「安全」があれば、他方に他者の「安全」がある。
 イベントでは、アート業界の中でも政治とアートの関わりを独自に実践するゲストを招いて「これからの安全」をテーマに議論する。まず、ゲストの皆さんから労働、検閲、自由についてのプレゼンテーションを行なっていただく。その後、企画者を交えたディスカッションを行なう。
 権力や大衆への批判を厭わないアートはつねに「リスク」と隣り合わせだ。それに対する「安全」はアートとは折り合いが悪いように思われる。だからこそいま、アートと「安全」についての議論が求められている。それは逆説的にアートがとるべき「リスク」を明らかにしてくれるだろう。(花房太一)


※「政治とアート」第一弾の映像です。ぜひ御覧ください。

【プレゼンテーション(予定)】
・太田エマ「アートの仕事:誰が安全になっただろう?」

 ファインアート学部を卒業してからほぼ低賃金で10年間アート業界で働いてきました。
 契約がない、残業代が出ない、もちろん社会保険が出ない、最低賃金以下の状況で仕事したことが何度もあります。
 自分の権利があまりにも分からないまま、ボランティア精神でアートの労働を担ってきました。その延長線で他の「アート人材」に条件が悪い仕事をお願いしてしまったこともあります。最近は、もうその工場の「組立ライン」から逃げ出そうかと迷っています。
 わたしは労働の専門家ではありませんが、今回のイベントに向けて、プレカリアートから生まれたアート/アートから生まれたプレカリアートをよく考えてみたいと思います。
 自分自身の不安がきっかけで他の移住労働者、低賃金労働者や技能実習生との連帯感が形成され、アート業界の中でもワーキングプア、貧困、搾取といった問題をさらに意識してきました。
 安全な仕事がない状況の中で、危険な労働者である私たちはどのような役割を果たしたらよいでしょうか?(太田エマ)

・奥平聡「誰が表現の自由を妨げるのかーある芸術祭での経験を踏まえて」
・宮原ジェフリー一郎「アートを利用する政治/政治を利用するアート」
・花房太一「アートとヒューマンライツー表現の自由か?それとも、人権か?」

【ディスカッション】
プレゼンテーションを受けてディスカッション(司会:西田篤史)


【スペシャルゲスト】
・太田エマ OTA Emma
アートの単純労働者。杉並区の善福寺で仲間と「あなたの公-差-展」という矛盾が多い表現の自由の空間を運営。
あなたの公-差-展ウェブサイト:http://kosaten.org/

【ゲスト】
・奥平聡 OKUDAIRA Satoshi
上智大学文学部哲学科卒業。在学中、外務省フォーラム2005にて3位入賞。現在美術家。不可避に存在する暴力についての作品をつくる。

・宮原ジェフリー一郎 MIYAHARA Jeffrey Ichiro
前島アートセンター、武蔵野美大美術館を経てフリーランスキュレーターとして活動する傍ら、選挙ウォッチャーを称して「選挙ドットコム」を中心に執筆活動を続けている。日本・フィリピンの二重国籍。

【企画】
・花房太一 HANAFUSA Taichi
アート・クリティック、キュレーター、アートディレクター。hanapusaTV主催。1983年岡山県生まれ、慶応義塾大学総合政策学部卒業、東京大学大学院(文化資源学)修了。
個人ウェブサイト:hanpausa.com

【司会】
・西田篤史 NISHIDA Atsushi
1986年生まれ。フリーランス編集長。出版社勤務を経て、アート領域でプロジェクトマネジメントを実践。近年の主な活動に、TRANS ARTS TOKYO事務局(2016)、美学校 ギグメンタ事務局・実行委員(2015、2016)、TAV GALLERY Manager(2014-2016)などがある。